『昨夜一声雁 清風萬里秋』で秋の訪れを感じる
10月より初心者向け茶道教室へ通っています。
先週のお稽古は11/1で炉開きの日でした。
炉開き
冬になって初めて囲炉裏または茶事の炉を開いて用いること。茶の湯では、10月の終わりから11月初めにかけて行う。また、その行事。
デジタル大辞泉
5月から10月までの風炉が終わり、11月からは炉が始まります。
昔は柚子が色づくころ、と言われていたそうですが、現代では暦にそって行われるそうです。
炉開きは亥の月、亥の子の日に行われ、毎年その日は変わります。
2023年は11月1日でした。
また、その年の春に摘んだ新茶を初めていただくそうです。
(初心者教室はホテルのお茶室で行っているため、炉開きはありません、、、)
お軸は「昨夜一聲雁」。
「昨夜、雁が一声鳴いたのを聞いた」という意味です。
(さくやいっせいのかり) と読みます。
雁(かり、がん)
大型の水鳥で、黒っぽい茶色の鳥。秋から冬にかけて日本に渡来し、春に日本を離れ、移動する渡り鳥。
日が落ちるのも早くなり、暗くなって静まり返っている中、渡り鳥である雁の一声がどこからともなく響いてくる情景が浮かびます。
雁の鳴き声を聴くことで、秋の訪れを感じているのですね。
転じて、心が入れ替わって新しい始まりを表すこともあるとのこと。
お軸にはありませんでしたが、その後には「清風萬里秋」(せいふうばんりのあき)が続きます。
秋の風が吹きわたって、爽やかですがすがしい境涯が開けた、という意味だそうです。
(群馬県 尾瀬ヶ原にて)
物事に追われがちな毎日ですが、人が作ったものではなく自然のものを実際に見て、聞いて、季節を感じる心をいつも持っていたいものです。
お教室はまだ始まったばかりなので、少しずつ勉強していきます。